税理士ブログ Blog

日々、税理士業務を行うにあたって、経験したこと、感じたことを関与先の守秘義務を順守しつつ、わかりやすく文章にしていきたいと思いますので、お付き合いください。

2015年7月

贈与の認定について 2015.07.14

昨日、近畿税理士会主催の『調査立会い実務に役立つ公表裁決の読み方』というテーマのセミナーに出席しました。内容は公表されている裁決事例で今後実務に役立ちそうなものを、講師の担当税理士が裁決書に沿って解説するというものです。

その中で、父(贈与者)から娘(受贈者)が金地金の贈与を受けたが、娘(受贈者)が贈与税の申告をせず、その後夫名義で売却した事例が取り上げられていました。このようなケースで贈与日を確定する信用性のある資料(贈与契約書など)がない場合、裁判所は受贈者がその金地金を贈与により取得したのは、その金地金を売却した日であると認めるのが相当と判断したとのことです。

もっと身近なケースとして、預貯金を生前贈与する場合、名義預金(形式的には家族の名前(子や孫)で預金しているが、その親族に名義を借りているのに過ぎない預金)と認定されないために、次のような「形跡」を残す必要があるとの記事がありました。

① 口座開設時に名義人が署名する ② 銀行への届け出印を名義人本人が使っている  ③ 名義人が自ら住所氏名の変更などをする ④ 通帳や印鑑、キャッシュカードなどは名義人が管理 ⑤ 名義人が入出金している ⑥ 名義人が通帳に使い道などの書き込みをする ⑦ 自署による贈与契約書を作成しておく ⑧ 贈与者の手書きの日記やメモに贈与の意思が読み取れる ⑨ 贈与税の申告と納税は名義人がしている。(20121010日:日本経済新聞)

贈与は贈る側の「贈った」という意思表示と、受け取る側の「もらった」という認識が必要になります。