税理士ブログ Blog

日々、税理士業務を行うにあたって、経験したこと、感じたことを関与先の守秘義務を順守しつつ、わかりやすく文章にしていきたいと思いますので、お付き合いください。

2017年7月

広大地通達の改正案が公表されました。 2017.07.18

相続財産のうち土地の評価方法で、主に市街地にあり、たとえば一戸建て住宅が何軒も建つような、その地域の標準的な宅地より著しく広い土地を「広大地」といいます。納税者が所有する土地が「広大地」として評価できれば、評価額が大幅に相続税を減額(広大地補正率:減額割合は最大で65%)できます。ただ、従来の「広大地」の評価通達は、評価通達のなかでも最もグレーゾーンが多く、納税者と課税当局との見解の相違が生じやすいものでした。

したがって、申告書に土地の課税明細書とともに、『開発想定地』や不動産鑑定士による『意見書』などを添付したりしますが、課税当局は申告前に「広大地」と認めることはないので、われわれ税理士にとってはその評価はやっかいなものでした。また、広大地評価のしくみをうまく利用して、多額の手数料をとる節税ビジネスが現れたりしていました。

先月6月22日、国税庁が広大地評価の改正通達(地積規模の大きな宅地の評価(案))を公表されましたが、そのあたらしい広大地評価により要件が明確になり、その適用の可否が判断できるようになりました。(平成30年1月1日以後の相続・贈与から適用予定)ただ、あたらしい評価方法の補正率(規模格差補正率)では、従来の補正率(広大地補正率)より減額幅は縮小すると考えられます。まずは、関与先に対し、従来から広大地の適用可能性が高い土地について、あたらしい評価方法の適用は可能か、また減額幅が減少する場合には説明する必要があります。くわえて、関与先が今年中に生前贈与(相続時精算課税制度)を希望されるかどうかの確認も必要になってきます。