税理士ブログ Blog

日々、税理士業務を行うにあたって、経験したこと、感じたことを関与先の守秘義務を順守しつつ、わかりやすく文章にしていきたいと思いますので、お付き合いください。

2022年11月

インボイス制度、小規模事業者は猶予措置 消費税2割納付へ 2022.11.28

2023年101日からスタートする消費税インボイス制度、政府・与党は小規模事業者(課税売上高 1千万円以下)に対し猶予措置として、納税額を売上時に受け取る消費税額の2割に抑える方向で調整に入りました。猶予期間は制度の開始から3年間で、インボイス制度が円滑に導入できるようにするとのことです。

いままで小規模事業者にとって消費税について免税事業者の場合、課税事業者を選択しない限り、受け取った消費税は納付の必要がありませんでした。ただ、小規模事業者(売手)と取引先(買手)との関係から、インボイスを発行できる課税事業者にならざるを得ないケースが増えてきています。日本商工会議所が9月に公表した調査では、調査対象400社の免税事業者のうち3割が「課税事業者になる」、2割が「要請があれば課税事業者になる」との回答でした。(日経新聞1121日記事より)

たとえば、フリーランスなどのサービス業(飲食店業は除く)が課税事業者となった場合、税額計算の事務処理を簡略するため「簡易課税制度」を選択しても、受け取った消費税額の5割がみなし仕入率として、あらたに消費税の負担が求められます。今回の猶予措置もより2割に抑えられますので、課税売上高が500万円では納税額が10万円(500万円×10%(消費税率)×20%)となり、15万円(500万円×10%(消費税率)×(50%(本来のみなし仕入率)‐20%(猶予措置))の負担減となります。ただ、これはあくまで3年間のみの緩和措置です。いずれ小規模事業者にとって、将来相応の負担をしていかなければいけないと認識する必要があります。

『インボイス 少額取引免除』 2022.11.21

2023年10月から導入される消費税インボイス制度、ここに来て、買手が売手に対し「インボイス発行事業者の登録を受けるか(受けたか)」を確認するケースが増えてきています。文書にて回答期限を設けたうえ、① インボイス登録番号を取得済の場合は、その登録番号 ② 未だ取得されていない場合には取得予定日(つまり、最終的に取得するがどうかの確認(2023101日からインボイスを交付するには、2023331日まで登録申請手続きが必要))などの回答を求める内容が多いです。

買手は売手にインボイス登録の確認する場合でも、売手が免税事業者でそのままインボイス登録しない場合でも取引を継続していくのか。もし、継続しても取引価格は消費税額を加味して見直しになるのか。その場合、制度開始から6年間は仕入税額の一定割合(80%50%)が控除できる経過措置は考慮するかなど、買手として制度開始後どのように対応するのか、売手へあらかじめ開示することも必要かと思われます。

そのような中、『インボイス 少額取引免除』(日経新聞 1119日)の記事によると、政府・与党は、中小企業の事務処理の負担を軽くし制度の円滑な導入のため、仕入時にかかる消費税の控除を、少額の取引ならインボイスなしでも受けられる経過措置を設ける調整に入ったとのことです。対象となる事業者や取引額は、現在のところ課税売上高で年1億円の事業者、少額取引の額は1万円未満に限られますが、事務負担などの関係からインボイスを発行できない小規模な免税事業者からの取引でも、買手は一定額について仕入れ時の控除が受けられるようにし、インボイス制度を円滑に導入できるための措置のようです。

かくれ里の蔵書と湖畔カフェ 2022.11.13

先週末は3年ぶり白洲正子『かくれ里 石の寺』でも紹介され、紅葉で有名な「教林坊」(近江八幡市)へ。ただ、しばらく暖かい小春日和に日が続いたので、まだ赤く色づく葉はまばらでしたが、その分訪れる人も少なく、境内の雰囲気を味わいながらゆっくり散策することができました。この「教林坊」は聖徳太子により605年創建され、池泉回遊式の庭園は小堀遠州の作(桃山時代)といわれています。

写真の茅葺き屋根は、境内にある「経蔵」といわれる建物。寺の解説では、かつて数千冊の経典や学問書を蔵していて、大半は早稲田大学などへ「教林文庫」として寄贈されたとのこと。たしかに、早稲田大学オフィシャルサイト ⇒ 早稲田図書館 ⇒ コレクション・刊行物 ⇒ 特殊コレクション(文庫)で「教林文庫」にたどり着きます。ここでは『元天台宗教林坊(滋賀県)旧蔵書。仏書1902冊。住職の遺族より寄贈。(抜粋)』と紹介されていて、滋賀の小寺と東京の大学との意外なつながりを知ることが出来ておもしろかった。IMG_0430IMG_0433

その後、彦根の湖畔沿いにポツンと一軒立っている、北欧の食器・服・雑貨などのビンテージアイテム兼カフェの店「Vokko」へ。店内は撮影できないのですが、ホームページ (vokko-net.com)を見るとすぐ分かるはずで、洗練されたセンスのよい店です。現在コロナ禍からカフェの営業は平日のみ、土日はテイクアウトになりますが、店主の方が時間をかけ丁寧に入れてくれたコーヒーを、びわ湖を眺めながら飲むのはなかなか贅沢な時間です。IMG_1387_Moment

 

資金繰り支援措置(セーフティネット資金)、まだ認定申請が可能 2022.11.07

新型コロナウイルス感染症により影響を受ける中小企業者への資金繰り支援措置として、令和341日に創設された「セーフティネット資金(コロナ新規枠・コロナ借換枠)保証第4号」、先月10月よりその内容が一部改正されています。まず、市町村により認定が必要となりますが、要件として『 ① 滋賀県において1年以上継続して事業を行なっていること ② 原則として最近1か月間の売上高等が前年同月比で20%以上減少しており、かつ、その後2か月間を含む3か月間の売上高等が前年同期比で20%以上減少していることが見込まれること(ここは、われわれ税理士が見込額を算定することになります)』とされています。

融資限度額はコロナ新規枠およびコロナ借換枠を合わせて1億円(期間:10年以内(据置5年以内))あり、その範囲内で融資利率や信用保証についてもかなり有利な内容になっています。たとえば、信用保証のなかで保証利率の補助の場合、原則0.65%に相当する額について国の補助(条件変更に伴い追加して生じる信用保証料については国の補助に対象外)を受けることができます。取扱いしている金融機関は滋賀県内の金融機関内でほぼ網羅されていて、市町村への認定手続きも取扱う金融機関が行ってくれます。近々に新規借入や借換えを検討されている中小企業者の方、この要件に該当するかどうか金融機関に事前に相談されてはいかがでしょうか。IMG_0429