税理士ブログ Blog

日々、税理士業務を行うにあたって、経験したこと、感じたことを関与先の守秘義務を順守しつつ、わかりやすく文章にしていきたいと思いますので、お付き合いください。

2019年12月

『エヴァンスを聴け!』 2019.12.23

近ごろは音楽配信でダウンロードが主流ですが、これに関してはアナログな私はなかなか馴染めません。久々に最近少なくなったCD店で、ジャズ界を代表する米国のピアニスト ビル・エヴァンス(1929年~1980年)のアルバム『Exploration』を買いました。彼の作品の中ではスローな名曲より即興の効いた早弾きの曲の方が好きですが、このアルバムは最初からテンポの良い「イスラエル」から始まります。その後の2曲目からはスローな曲を織り交ぜながら、全体で聴くとメリハリの利いた作品になっていて、一種のトータル・アルバムとして楽しむことができ、今は車中で定番の一枚になっています。yjimage01KNRCFI

そのほか、私が持っているエヴァンスの作品を紹介すると、『Portrait in Jazz』や以前も紹介した『Jazzhouse』がお奨めです。『Portrait in Jazz』は名演奏が延々と続く名盤ですが、やはり2曲目と3曲目に入っている「枯葉」が素晴らしい。2曲目がステレオ録音、3曲目がモノラル録音は収録され、微妙な違いを聴き比べることができます。それから『Jazzhouse』は、コペンハーゲンの「ジャズハウス・モンマントル」におけるライブ盤(1969年)。音楽評論家 中山康樹氏の著書『エヴァンスを聴け!』によると、当初はアルバム化を前提にしていなかったとのこと。だからこそ、1曲目「ハウ・ディープ・イズ・ジ・オーシャン」からアドリブの利いた自由な演奏や観客の生の反応が聴け、ライブハウスでも居るかのような感覚になれます。yjimage[9]yjimage3S5729S1

朗報!『消費税申告 延長可能に』 2019.12.16

今月(12月)提出の消費税の確定申告書から、その様式が大幅に変わっています。これは令和元年10月1日からの消費税率10%と軽減税率8%が含まれているためで、いま作成している消費税の確定申告書では「第一表」と「第二表」、付表は「付表1-1」、「付表1-2」、「付表2-2」、「付表2-2」の計6部の構成になっています(個別対応方式)。また、「第二表」の「標準課税額等の内訳書」を見ると、同じ8%でも旧税率8%軽減税率8%では、国への消費税地方消費税とで配分割合が異なるため(国 6.3%6.24%、地方1.7%1.7%)、非常にややこしい内訳書になっています。国と地方とが消費税等の税収獲得交渉の結果こうなったようですが、納税者のためもっとシンプルな税制できないものかといつも思います。

一方で、日経新聞(12月8日)の一面に、『消費税申告延長可能に 1カ月、法人税と同様に』の記事がありました。法人の確定申告の期限は事業年度末から2カ月以内が原則でしたが、従来から法人税や住民税はさらに1カ月延長(計3カ月以内)することができました。しかし、消費税等の納税額はその法人が消費者や取引先から預かったものとの考え方から、速やかな納付が求められ法人税のような1カ月延長は認められていませんでした。

ただ、法人税法上の収益・費用とそれにともなう消費税等の認識時期はほぼ一致しているので、法人税と消費税等の計算に要する時間はそれほど変わらないものでした。にもかかわらず、消費税のみ申告期限の1カ月延長が認められてなかったので、法人の中には消費税等の申告や提出業務に支障をきたすケースが出ていました。ここにきて、ようやく制度の見直し(2020年税制改正大綱)されるとのことですが、これは消費税等の確定申告する法人やわれわれ税理士の立場からすれば、しごく当然の見直しだと感じます。

法務局における遺言書の保管制度 2019.12.09

先週金曜日、TKC近畿京滋税務研究会の研修で京都に行っていました。講師は税理士 笹岡宏保先生、テーマは『民法(相続法)改正と相続税実務』で4時間にわたっての講演。内容は相続実務をするにあたり、入口になる民法が今回約40年ぶりに大幅な見直しするにあたって実務への影響を検証したもの。笹岡先生の研修は少なくとも毎年1回受けるようにしていますが、この先生は自身の解説のため各方面の資料を編集したレジュメを作成し、参加者に少しでも役立つ話しをしようとする姿勢が感じられます。また、新しい制度や実務上に起こった事例など、自身の率直な意見やユーモアをまじえて述べられるので講演時間がすぎるのが本当に早い。

研修の中では遺言制度に関する見直しについても解説されていました。普通方式の遺言には、主に自筆証書遺言と公正証書遺言がありますが、うち自筆証書遺言の遺言書については、パソコンでの作成や預金通帳・不動産の登記簿謄本のコピーを財産目録として添付ができる方式に緩和されました。また、自筆証書遺言の遺言書は自宅で保管されることが多く、遺言書の紛失・亡失や相続人による破棄・隠匿・改ざんのおそれがありました。その問題を解決する制度として、「法務局における遺言書の保管制度」が創設され、遺言書の存在の把握が容易になりました。ただ、作成費用や必要書類の収集や打合せなどの労力を考えても、公証人が本人意思を確認して作成する公正証書による遺言書の方が、紛争防止の観点等からまさっていると言えます。

教林坊の紅葉 2019.12.01

ここにきて、ようやく朝夕ひんやりしてきました。例年このぐらいの寒さでしょうが、地球温暖化の影響と思われる異常気象が日常化している昨今、たとえ平年並みでも気分的には何かホッとしてしまいます。わたしは近江の紅葉シーズンの終盤にさしかかったところ、週末に白洲正子の『かくれ里』にも紹介された「教林坊」(近江八幡市安土町石寺)に紅葉を見に行ってきました。605年に聖徳太子により創建されたと伝わる「教林坊」は、安土の里の山裾にある庵(いおり)のような寺院です。ただ、最近はけっこう「知る人ぞ知るスポット」として人気が出てきて、この日も大勢の参拝客で小さな坊内はいっぱいになっていました。石段を登って表門(写真)をくぐると、真っ赤な紅葉と点在する庭石にむした苔の色との対比(写真)がすばらしかった。IMG_1186IMG_1190

ただ、紅葉の葉もだいぶ落ちてしまい、紅葉シーズンも終わりにちかづいています。かつて経典や学問書を納めていた「教林蔵」(写真)のヨシ葺き屋根と白壁とのコントラストは詫びさびの風情。今週12月5日までは、夜間ライトアップ(19時まで)されるとのことです。IMG_1201