日々、税理士業務を行うにあたって、経験したこと、感じたことを関与先の守秘義務を順守しつつ、わかりやすく文章にしていきたいと思いますので、お付き合いください。
2017年4月
越境ECセミナーで講師 2017.04.24
先週21日(金)午後、コラボしが21にてTKC全国会海外支援研究会、中小機構で『海外展開支援セミナー~明日から使える 越境EC成功へのステップ』を開催しました。参加者は滋賀、京都、大阪の越境ECビジネスに興味のある企業や個人事業主の方々で、新聞社の大津支局からも取材に来られていました。
セミナーは3部構成で、まず株式会社プリンシプル(神戸市)の代表取締役 村田光俊さんが越境ECのビジネス全般についてお話しされます。この村田さんもご自身の商品をインターネットを通じて海外に販売されおり、その経験も生かして事業者向けに越境ECビジネスのコンサルティング事業を行っています。実際ビジネスを行った経験からお話しにも説得力があり、前職は大手コンサルティング会社におられたためレジュメの作り方も講演の仕方もプロ、若いですがなかなのものです。
つづいて、わたしが越境ECの税務会計の留意点について簡単に解説しました。主な内容として、① 売上計上基準は国内販売の出荷時点から、輸出販売は船積時点で計上すること、② 輸出取引の場合には消費税が輸出免税(消費税額 ゼロ)となるため、消費税申告により還付を受ける可能性があること、③ 取引通貨が日本円以外の場合、会計上為替差損益の認識するため為替リスクがあることなどです。
最後に㈱TKC関連会社のアイ・モバイル株式会社の方から、具体的なインターネットを使った海外向けのホームページの作成方法などの説明がありました。セミナー終了後、わたしも含めた講師した3名および㈱TKCの方 計4名で大津駅前の居酒屋で軽く反省会(?)をやり、うちお二人は東京からでせっかくなので滋賀の特産品・・お酒は松の司、料理は近江牛、鮒ずし(写真:左の小鉢)、赤こんにゃくなど・・を賞味していただき(なかなか好評でした)、無事セミナーを終えることができました。
『中小経営強化税制 設備取得後の経営力向上計画申請も容認』 2017.04.06
前回、ここで「平成29年4月1日以降の設備投資については、経営力向上計画を作成して経済産業局等に申請し認定を受けなければなりません。」と申し上げましたが、今週の週刊税務通信(No.3452)によると、「基本的には、いずれも(A類型、B類型)設備の取得前に同計画の申請・認定が必要となるが、①取得後60日以内に計画が「受理」され、かつ、②設備の「取得」と計画の「認定」が同一事業年度内であれば、設備の取得後の計画申請・認定も容認されることがわかった。」と、いわゆる弾力的な運用の具体的な内容が明らかになりました。これによって、設備の取得を計画の認定を待たずして行うことができ、中小企業にとって優遇税制をスムーズに適用できるものと思われます。