税理士ブログ Blog

日々、税理士業務を行うにあたって、経験したこと、感じたことを関与先の守秘義務を順守しつつ、わかりやすく文章にしていきたいと思いますので、お付き合いください。

2022年12月

モロッコという国 2022.12.19

先月20日に開幕したサッカーワールドカップ、約1か月間の熱戦も今日の決勝戦で終了です。なかでもベスト4に入ったモロッコ代表が話題になっていましたが、かなり以前に欧州旅行の延長でモロッコに立ち寄ったことがあったので、プレーしている選手たちを見ていると、旅先でこんな風貌の人がいたなぁとなつかしく感じられました。北アフリカのあるモロッコは地中海・大西洋に面したさほど大きくない王国ですが、スペインの最南端の街(アルヘシラス)からモロッコ行きのフェリーが出ていて、比較的簡単に行くことができます。IMG_0464

フェリーでは約2時間でジブラルタル海峡を渡ることができ、モロッコの玄関口 タンジェという街に到着します。強い日差しを反射するため白色の建物が主流で、ここのところは対岸のスペイン南部の街並みとほぼ同じです。ただ、行き交う人々の様相は、男性は白い服に頭に布をかぶり、女性はスカーフで顔を覆ってと一変します。また、街の雰囲気も英語が減りアラビア語・仏語が多くなり、道も舗装されずほこりっぽく、モスクからコーランが聞こえたりして、やっぱりアラブの国へ来たという実感がわいてきます。(写真はタンジェで泊まったホテルのベランダからの風景)IMG_0463

モロッコでも美味しい食べ物はありますが、一番気に入ったのはミントティー。モロッコの国民的飲み物で、たっぷりのミント(市場ではよくミントが山盛りで売られていました)と熱湯を独特のモロッコティーポット(写真は現地で買ったもの)に入れ、これをモロッコグラスに注ぎ、たくさんの砂糖でいただきます。日本では砂糖の摂りすぎになるでしょうが、熱いモロッコでは体を冷やす効果があるそうで、帰国して日本でミントティーを試しましたが、やはりあのミントの強烈な香りや味は、現地でないと味わえないとあらためて認識しました。

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案外おもしろい「税効果会計」 2022.12.12

いろいろあった2022年も残り3週間ほど、これからは年末調整、12月末法人の決算・税務申告、そして個人のみなさんの確定申告と、当分われわれ税理士にとっていわゆる繁忙期の期間が続きます。そのような中、一般企業の関連会社など一部では、決算書を作成するうえで「税効果会計」を適用している法人もあります。この「税効果会計」は、なじみがなく少々ややこしいように見えますが、仕組みが解ると会社の状況を厳密に把握するには効率的な方法で、計算しているとそのおもしろさに気付かされます。(写真は、TKC税効果会計システム「eTaxEffect」)IMG_0462

「税効果会計」とは、一言でいうと「会計上の利益と税務上の利益のズレを調整して、会社の税金を正しく記載する方法」です。ごくごく簡単な例で説明すると、ある法人の会計上の利益が10,000千円ですが、そこには税務上経費にできない賞与引当金 1,000千円が経費計上され、実質の税務上の利益は 11,000千円だったとします。したがって、この法人の法人税等の金額は 11,000千円×35%(実効税率)=3,850千円になりますが、決算書では会計上の利益10,000千円に対し、法人税等の金額は3,850千円(38.5%)となり、適用される実効税率35%とズレが生じています。

このズレを調整するのに、「税効果会計」として税務上経費にできなかった1,000千円×35%(実効税率)=350千円について、「繰延税金資産(資産)/法人税等調整額(収益) 350千円」の仕訳を追加します。そうしますと、会計上の利益 10,000千円に対し法人税等の金額は3,500千円(3,850千円-350千円)となり、適用されている実効税率35%と一致します。また、法人税等調整額 350千円は税務上では収益としては認識しません。「税効果会計」は日商簿記2級でも出題されているとのことで、会計と税務の違いを理解するうえで、基本的な仕組みだけでも知っておいて損はないのではと思います。

大阪淀屋橋 芝川ビル 2022.12.05

かなり朝夕寒くなり冬らしくなってきた週末、ちょっと所用があり大阪へ。御堂筋のイチョウ並木もこの時期になると落葉でいっぱいですが、通りにはたくさんの人が繰りだしていて、外国人の方もチラホラ。もうマスク以外コロナ前とほとんど変わらない風景になってきています。そのような中、わたしは大好きな大阪のレトロビルを観に、淀屋橋から御堂筋を南に下がったところにある芝川ビル(中央区伏見町三丁目)へ寄ってきました。IMG_0460IMG_0446

このビルは未だ木造和風建築が主流だった昭和2年、伏見町の豪商だった芝川家が建てた鉄筋コンクリート造りの建物。エントランスや窓の周囲には古代中南米のマヤ・インカ風の装飾が施されています。ビルを訪れたのは夕刻ちかくで、建物内部からもれる電球のやわらかい光とのコントラストや周辺のビル群の対比がすばらしい。夜になると日によってはライトアップされることもあり、オフィス街の日常に溶け込んだ建物遺産として親しまれています。また、100年ちかく経過した芝川ビルは今もテナントビルとして現役で、この地下奥には喫茶店百名店にも選ばれた「Mole & Hosoi Coffees」があります。Attachment-2

ここは銀行の金庫室を改装したそうで、店内には窓はなくカウンター席が8つのみ、一見寡黙そうですが話しかけると普通に対応してくれる店主がおられます。BGMはレコード針プレーヤーで再生されていて(CDでなくレコードを聴くのは何十年ぶりでしょうか)、アンティークの調度品やポスターなど、水出し用機器で抽出する深煎りコーヒーも含め、店主のこだわりがとことん感じられる空間でした。Attachment-1

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