税理士ブログ Blog

日々、税理士業務を行うにあたって、経験したこと、感じたことを関与先の守秘義務を順守しつつ、わかりやすく文章にしていきたいと思いますので、お付き合いください。

請負か?委任か? 印紙税の話し 2018.09.17

関与先さまからよく印紙税についての質問をいただきます。そのほとんどが、最近締結する(又はした)契約書が印税を納めなければならない「課税文書」に該当するかどうかで、とくに多いのが「請負に関する契約書」(第2号文書)に該当するかどうかの質問です。その場合、「請負」とは、当事者の一方がある仕事の完成を約し、相手方がその仕事の結果に対して報酬を支払うことを内容とする契約です。その仕事の内容が特定されていて、その仕事を完成させなければ、債務不履行責任を負うような関係にある契約は、「課税文書」として印紙税をおさめる必要があります。

請負の目的物として典型的なものとして、建物の建設、機械の製作、ソフトウェアの開発、ホームページの制作など。このように明確な「成果物」があれば、「請負」にかかる契約として、印紙税を納めることに疑問を持つことはないと思います。また、機械の設置後に機械にかかる「機械保守契約」を締結した場合も、「機械を常に正常な状態で有効に使用しうるように、点検、調整、修復を行う仕事とそれに対する報酬の支払いを定めたもの」として、「請負」に関する契約書に該当します。つまり、仕事を完成することを目的とする保守にような「役務の提供」も「請負」に含まれますので「課税文書」に該当します。

一方、「請負」と誤りやすいものとして「委任」があります。ここでいう「委任」とは、受任者が委託された行為の処理を、善良なる管理者の注意義務(一般に要求される程度の注意義務)で行えばよく、仕事の完成義務は負いません。このような「委任契約」は「課税文書」に該当せず、印紙税を納める必要はありません。今回の機械の設置後に操作方法を委任者の求めに応じて助言や指導する「技術指導契約」が「委任」に該当します。われわれ税理士でも、決算書、試算表や税務申告書のような「成果物」を作成する業務があり、これらに対応する報酬の支払いとが対応関係がある場合には「請負」に該当します。しかし、このような「成果物」がなく、助言や指導を行うのみのいわゆる「コンサルティング契約」であれば「委任」に該当することになります。