日々、税理士業務を行うにあたって、経験したこと、感じたことを関与先の守秘義務を順守しつつ、わかりやすく文章にしていきたいと思いますので、お付き合いください。
所得税及び復興特別所得税の延納制度 2019.03.11
平成30年分所得税及び復興特別所得税の申告期限が今週15日(金)に迫ってきましたが(消費税及び地方消費税は4月1日(月))、これら税金の納税期限も原則は申告期限と同日なります。ただ、申告される本人名義の金融機関の預金口座から自動的に引き落されることによって納税する「振替納税制度」があり、申告期限まで申込用紙(「預貯金口座振替依頼書」)に一定の事項を記載し所轄税務署に提出すれば、引落し日も平成30年分は所得税等4月22日(月)、消費税等4月24日(水)と1か月以上も延長することができます。そのうえ利子税もかかりませんので、便利で、かつ現金を持ち歩く必要もない安全な制度です。
また、年明けから業績が悪化したり、得意先からの支払いが滞ったりして、振替納税制度でもすべて納税することがむずかしい方には、所得税及び復興特別所得税の延納制度があります。振替納税制度を利用している場合、4月22日(月)までに納付税額の2分の1以上納付すれば、残りの税額は5月31日(金)にすることができます。ただし、3月15日(金)の翌日から5月31日(金)の延納期間に対して年1.6%の利子税がかかります。ただ、利子税の計算にあたって延納した税額は10,000円以下切り捨て、それにより計算した利子税が1,000円未満なら免除されるので、延納税額が299,000円まででしたら利子税はかかりません。この制度は確定申告書に記載するだけで、申請書等は必要なく簡単に利用することができます。