日々、税理士業務を行うにあたって、経験したこと、感じたことを関与先の守秘義務を順守しつつ、わかりやすく文章にしていきたいと思いますので、お付き合いください。
10月以降の経理処理は、しばらく消費税率8%と10%の混在に注意 2019.09.02
消費税率10%引上げと軽減税率の導入から1月足らずとなりましたが、今回2%アップのみのためか、関与先の中でとくに駆け込み需要の話しはお聞きません。軽減税率に関する経理処理についても、軽減税率(飲食料品等)の販売のない一般的な事業者である限り、従業員用や来客用の茶菓子や新聞の購読など、税率10%でなく軽減税率(8%)の適用に注意すれば、おおむねはフォローできるとおもいます。
一方で10月以降の経理処理では消費税率8%と10%の混在には注意が必要です。入力処理については、会計ソフトが入力伝票の日付で・・(9月30日)10,800円入力 → 本体価格 10,000円、消費税額 800円 (10月1日)11,000円入力→ 本体価格 10,000円、消費税額 1,000円・・と自動的に税率を判断してくれます。(税抜経理)
ただ、10月1日以降の入力処理でも、たとえば「20日締め」の「9月21日から10月20日の請求分」のうち9月末までの仕入・経費の8%部分、期中においては簡易的に「請求日」でなく「支払日」で仕入・費用を計上しているケースなど、「請求日」および「支払日」が9月と10月にまたがる取引があります。当分のあいだ煩雑になりますが、経理担当者が実際の購入日や請求日に基づき、適用税率が8%か10%かを個別に判断していく必要が出てきます。