日々、税理士業務を行うにあたって、経験したこと、感じたことを関与先の守秘義務を順守しつつ、わかりやすく文章にしていきたいと思いますので、お付き合いください。
小規模企業共済の新規加入、10月29日までは掛金の事前振込が不要 2020.10.19
早いものでことしも10月に入り、2020年も残すところ2か月あまりになりました。毎年のことですが、この時期になると来年の確定申告(令和2年分)をすこしずつ意識します。そして、何か納税の対策が必要な事業者や法人役員の方には「小規模企業共済」の加入をご案内するようにしています。
「小規模企業共済」は、国の機関である中小機構が小規模事業の事業主や経営者を支援するための制度。支払った掛金は「小規模企業共済等掛金控除」として全額所得控除(一括年払いで84万円まで可能)でき、一方で、共済金を将来の退職・廃業時に一括で受取った場合、退職所得として掛けた年数に応じて「退職所得控除」(20年以下:40万円×年数、20年超:800万円+70万円×(年数-20年))が適用され、一括受取りでなく分割で受け取った場合でも「公的年金等の雑所得」として扱われます。
この「小規模企業共済」の新規加入の際、従来年払いのケースでは、掛金の現金による事前振込が必要でしたが、ことしの場合10月29日までに申し込みすると、現金による事前振込が不要(口座引落しから始められる)になっています(TKC企業共済会)。また、10月30日以降でも例年どおり現金の事前振込さえすれば、12月中旬までは新規加入が可能ですので、一度ご検討されてみてはいかがでしょうか。