日々、税理士業務を行うにあたって、経験したこと、感じたことを関与先の守秘義務を順守しつつ、わかりやすく文章にしていきたいと思いますので、お付き合いください。
「防衛特別法人税」で税効果会計の実効税率が変わります 2025.03.30
3月末で消費税を含む個人の納税者の確定申告は終了し、4月1日からは3月末決算法人の決算申告作業がスタートします。そのなかで、中堅企業や大手企業の関連会社には、まず税効果会計で繰延税金資産・負債の計算が必要な場合もあります。今回から留意すべきこととして、2025年度税制改正により2026年4月1日以降開始事業年度から適用となる「防衛特別法人税」で、実効税率が変更されることがあります。
この「防衛特別法人税」とは、防衛力強化の財源確保を目的として、各事業年度の所得に対する法人税を課されるすべて法人を対象に、法人税額に対する付加税額として創設されたもので、税額については、『課税標準となる法人税額から、(中小企業に配慮する観点により)基礎控除として年500万円を控除した金額に税率4%を乗じ、税額控除額を差し引いたもの』で計算されます。
したがって、税効果会計の計算で2027年3月期以降に解消される一時差異(つまり、今回は退職給付引当金などの長期解消分)について、「防衛特別法人税」による変更後の実効税率を適用する必要があり注意が必要です。具体的な実効税率については、東京都(外形標準課税適用外)の場合、変更前 34.59%から変更後35.43%へ(「週刊税務通信 No.3844(令和7年3月24日)より」約1%相当の増額になりますが、東京都以外の法人は所在する自治体の税率を適用することになります。