日々、税理士業務を行うにあたって、経験したこと、感じたことを関与先の守秘義務を順守しつつ、わかりやすく文章にしていきたいと思いますので、お付き合いください。
洋画家 野口謙蔵 2018.10.29
旧蒲生郡出身の野口謙蔵はご存知でしょうか? 謙蔵は1901年生まれで東京美術学校(現東京芸大)西洋画科に入学し、卒業後は多くの画家が渡欧を目指す中、帰郷し蒲生の風景をひたすら描き続け、独自の「日本的洋画」を模索した洋画家です。1928年第9回帝展(帝国美術院展覧会(現日本美術展覧会))で「庭」が初入選し、その後も第10回「梅干」、第11回「蓮」が連続入選。そして、第12回「獲物」、第14回「閑庭」(写真右)、第15回「霜の朝」(政府買上げ 東京国立近代美術館収蔵:写真左)が帝展で連続して特選を受賞しています。なお、謙蔵は1944年43歳の若さで亡くなっています。
先日、有名なテレビの鑑定番組に謙蔵の12号の大きさの風景画が出品されていて、高額の鑑定額がついてました。謙蔵は中央画壇に全く興味がなかったため、世間ではそれほど知られていませんが、番組では謙蔵の略歴や人となりがしっかり紹介されていて嬉しかった。週末は久しぶりに「野口謙蔵記念館」(東近江市綺田町)行ってきました。この記念館は生前の謙蔵のアトリエを改築復元(写真:創作風景を再現/展示コーナー)したもので、多くの作品がここで生まれており、生前の謙蔵の制作風景を偲ぶことができます。まわりはのどかな田園風景で、これこそ謙蔵の愛した風景だと思いました。