日々、税理士業務を行うにあたって、経験したこと、感じたことを関与先の守秘義務を順守しつつ、わかりやすく文章にしていきたいと思いますので、お付き合いください。
雨上がりの坂本「旧竹林院」 2023.06.05
先日、小雨が上がったばかりの大津市の坂本界隈を散策、そのなかにある延暦寺里坊のひとつで、庭園で有名な「旧竹林院」へ行ってきました。旧竹林院公式サイト (fc2.com)坂本は古くから延暦寺の門前町で栄え、一帯は国の重要伝統的歴史物建造物保存地区に指定されています。「里坊」とは山麓にある寺(延暦寺)の僧侶たちが、人里で生活するために構えた住まいのこと。そして「里坊」では、たいてい普通の住居のように庭園が造られました。
坂本界隈を歩くと特徴なのが、ところどころで見られる「穴太積み」の石垣。穴太積みとは、かつて坂本で穴太と呼ばれる地域で活躍した石垣職人の集団「穴太衆」が造ったもので、花崗岩の自然石を加工せずそのまま積み上げる「野面積み」という技法が用いられています。これらの技法が活かされたものは、竹田城(兵庫県)や姫路城など全国の城の石垣で見ることができます。
そして、「旧竹林院」の門にいたる石道も、左右をその「野面積み」で囲まれた造り。邸内には約3,300㎡の庭園が広がっていて、ちょうど雨上がりの湿気による辺りの苔のにおいで癒やされます。この庭は建物から眺めるだけでなく、庭内を散策することもでき、そのなかには大正時代に建てられた茶室や四阿(あずまや)を見ることができます。当日は雨にもかかわらず、ここ坂本でも多くの欧米の方やアジアの方など外国人観光客を見かけました。滋賀県でもインバウンドが本格的に戻りつつあるのを実感します。