日々、税理士業務を行うにあたって、経験したこと、感じたことを関与先の守秘義務を順守しつつ、わかりやすく文章にしていきたいと思いますので、お付き合いください。
「定額減税」しきれないと見込まれる方への「調整給付金」 2024.06.16
6月支給分の給与および賞与から実施されている「定額減税」、 納税者及び同一生計配偶者又は扶養親族1人につき、4万円(令和6年分の 所得税から3万円・令和6年度分の個人住民税所得割から1万円)が実施されています。その際、定額減税しきれないと見込まれる方に対しては、 当該定額減税しきれない額を1万円単位に切り上げて算定した「調整給付金」 が支給されます。chirashi.pdf (cas.go.jp)
支給対象者および支給金額については、所得税と個人住民税所得割の少なくとも一方を納めており、定額減税しきれない額が生じることが見込まれる方が支給対象者になります。たとえば、一人暮らしで、所得税1万円・住民税所得割2万円(減税前)の納税者の場合、所得税から1万円の減税、住民税所得割から1万円の減税が行われます。定額減税しきれない所得税分の2万円が、調整給付金として支払われます。また、4人家族で、内1人が所得税3万円・住民税所得割2万円(減税前)の納税者の場合、所得税から3万円の減税、住民税所得割から2万円の減税が行われ、定額減税しきれない所得税分の9万円と住民税分2万円の計11万円が、調整給付金として支払われます。
給付金の支給手続きについては、対象者の方には市区町村から確認書が届きます。給付金を受け取るには返信が必要で、確認書の記載内容を確認のうえ、必要事項を記入し本人確認書類等と返信します。最近では国税庁・税務署等をかたった定額減税に関する不審な電話やメールがあり、銀行の口座情報を聞き出そうとする事例や還付手続きのためと嘘を言ってATMを操作させるなどして振込みを行わせる事案の発生が確認されています。今回の定額減税や給付金については、国税庁(国税局及び税務署を含みます)都道府県・市区町村から電話やメール等で個人情報(銀行の口座番号や暗証番号など)をお聞きすることや、ATMの操作をお願いすることは一切行っていません。不審な電話やメール等、被害の相談については、警察相談専用電話(#9110番)にお電話いただくか、警察署にお問い合わせください。0024005-122.pdf (nta.go.jp)