日々、税理士業務を行うにあたって、経験したこと、感じたことを関与先の守秘義務を順守しつつ、わかりやすく文章にしていきたいと思いますので、お付き合いください。
「国外財産調書」の提出件数・総額、2024年分は過去最高に 2026.02.02
先週28日、国税庁は外国に5千万円超の資産がある居住者の方(非居住者の方は除きます)に提出義務のある「国外財産調書」について集計を行い、2024年分の提出件数が1万4544件(前年比 9.8%増)、総額が8兆1945億円(前年比 26.3%増)といずれも過去最高であったと発表しました。この発表のなかで担当者は、「円安や外国株式の値上がりで提出義務がある人が増えた」とコメントしており、確かにその集計での国外財産を資産別にみると、有価証券が5兆4817億円で全体の66.9%を占めていて、次いで預貯金 8817億円、建物 5397億円と有価証券が圧倒的な割合になっています。
この「国外財産調書」とは、その年の12月31日においてその価額の合計額が5,000万円を超える国外財産を有する方が、その国外財産の種類・数量・価額その他必要な事項を記載した「国外財産調書」を、その年の翌年の6月30日までに、住所地等の所轄税務署長に提出しなければならないものです。実務においては、国外財産を有するほとんどの納税者の方は、確定申告作業と合わせて提出を完了されますが、確定申告義務のない個人でも「国外財産調書」の提出義務は発生しますので、一度ご自身の国外財産の状況をご確認ください。とくに国外に多くの有価証券をお持ちの方は、昨年の12月31日現在の時価や為替レートの情報を入手し、「国外財産調書」の提出義務の有無を調べる必要があります。kaigaizaisan_tirashi.pdf
この「国外財産調書」とは別に、所得金額の合計額が2,000万円超かつ12月31日時点3億円以上の財産を保有している等に該当する場合は「財産債務調書」の提出が別途必要となる場合があります。「財産債務調書」は国内外の財産および債務の内容を記載することが求められているため、国外財産についても原則的には「財産債務調書」へ記載します。国外財産が5000万円を超える場合、「財産債務調書」と「国外財産調書」の両方を作成しなければいけませんが、「財産債務調書」には国外財産の価額の合計額以外の記載は不要です。一方、国外の債務については「国外財産調書」の対象ではないため、「財産債務調書」にその詳細を記載する必要があります。








