日々、税理士業務を行うにあたって、経験したこと、感じたことを関与先の守秘義務を順守しつつ、わかりやすく文章にしていきたいと思いますので、お付き合いください。
2020年7月
郡上鮎(あゆ) 2020.07.27
週末は江戸時代の用水路や古い町並みの残る岐阜県の郡上八幡へ行ってきました。当然ながらマスク着用や消毒液の持参など感染対策を徹底しながら、名神高速道路から一宮JCTで東海北陸自動車道に乗り換え、2時間あまりで行ける気軽な日帰コースです。写真は水と町屋のたたずまいが美しい「やなか 水のこみち」の風景。また、町の中心には長良川に合流する吉田川が流れていて、川沿いのカフェに居ると水量がすこし増した川の流れの音で癒されます。川の向こうの方では、多くの人が鮎釣りをしていました。
わたしが天然鮎(あゆ)を食べたのは、素朴な古民家造りで郡上八幡ならではのメニューを出す『郷土料理 大八』。写真はその日いただいた吉田川で採れた天然の郡上鮎の塩焼きと刺身。塩焼きは塩の乗り具合がちょうどよく、刺身は日によってない日もあるようですが、この日は運よく入荷。基本的にクセのない味ですが、ほどよく川魚の青臭さが残っているのがよく、鮎本来の美味さを満喫することができました。
研修『「家賃支援給付金」申請に係る最新情報』 2020.07.20
われわれが所属する近畿税理士会、いまのところ会員が受講する研修は、すべてライブ配信による開催になっています。一方で、TKC京滋会が最近毎年12月に開催している笹岡宏保先生の研修は、今年もリアル開催になっていました。その頃になってみないとわからないでしょうが、笹岡先生の資産税の講演、それに昨今のコロナ禍に対するご意見など、直接お伺いすることができそうで、非常に楽しみにしています。
先週、その近畿税理士会のライブ配信研修『「家賃支援給付金」申請に係る最新情報』で、近畿経済産業局の担当者から全体の概要から留意事項まで説明がありました。まず揚げられたのは、「家賃支援給付金」は、従来の「持続化給付金」の給付要件から「連続する3か月の売上合計が前年の同じ時期の売上合計と比較して30%以上減」が加えられましたが、「家賃支援給付金」は2020年5月からの売上(「持続化給付金」は原則2020年1月から)で判断するため、この適用条件の可否は、早くて2020年5~7月の売上確定後(8月以降)になるということ。
また、給付額の算定の基礎となる契約・費用は土地・建物にかかる賃貸借契約で動産(機械装置、車両運搬具等)の賃借料・リース料は対象になりません。ただ、不動産(建物)にかかるリース料は対象になり、土地・建物であれば社宅や福利厚生施設なども給付額の算定の基礎に含めるとのことです。
今回給付金の受付けを申請できる方は、2019年12月31日以前から事業収入を得ていることが条件になっていますが、「持続化給付金」と同様に、2020年1~3月の間に設立・開業した事業者、雑所得や給与所得で申告していたフリーランスの方も、給付の対象にする方向で検討しており、後日準備が整いしだい申請要領が公表される予定とのことでした。
「家賃支援給付金」の申請受付、14日よりスタート 2020.07.13
新型コロナウイルス感染症の影響などにより売上減少に直面する事業者に対し、賃料の負担を軽減する「家賃支援給付金」の申請受付が、WEB上で7月14日より開始されます(2021年1月15日24時まで)。給付の対象は資本金10億円未満の中堅企業、中小企業、小規模事業者などで、2020年5月~12月の間で、① いずれか1か月の売上が前年同月と比較して50%以上減 ② 連続する3か月の売上合計が前年の同じ時期の売上合計と比較して30%以上減で、「持続化給付金」より②の条件について、適用範囲が拡げられています。
給付額の算定基礎となる賃料(地代・家賃)は、税務申告しているなど、申請者自らの事業のため使用・収益する土地・建物の賃料が対象で、駐車場や資材置場等の借地の賃料も該当します。また、賃料には賃貸借契約上で賃料と一体的に取り扱われる管理費や共益費も対象となり、消費税相当額も含みます。ただ、中小企業でよくあるケースですが、社長個人が所有している土地建物を社長の会社が賃借している場合、賃貸人と賃借人が親会社等・子会社等(議決権の過半数を有している)の関係または夫婦や親子(一親等以内)である場合、これらの賃料は給付額の算定には用いられません。
申請に必要な書類は、「持続化給付金」での申請書類のほか、① 賃貸借契約の存在を証明する書類(賃貸借契約書等) ② 申請時の直近3か月分の賃料支払実績を証明する書類(銀行通帳の写し、振込明細書等)がありますので、いまからこれら書類の所在を確認するのがよいでしょう。
お奨めのライブ・アルバム 2020.07.06
新型コロナウイルス感染の懸念から軒並みコンサートやライブ公演が中止になってしまいました。最近は徐々に再開されつつありますが、観客の距離を開けるため入場者の制限がされたりして、まだまだ従来にもどるには程遠い状態です。こうしたなか、わたしがお奨めするライブ本来の良さを堪能できるライブ盤(CD)を紹介します。
まずは、女性ジャズ・ボーカリスト エラ・フィッツジェラルドのライブ盤『エラ・イン・ベルリン』(1960)。エラの歌声はとにかく明るく、ライブ独特の観客への掛け合いや即興もふんだんに収録されています。ちなみに、このアルバムはグラミー賞(最優秀ボーカリスト賞)を獲得しました。ピアノ・ジャズではエロール・ガーナー『コンサート・バイ・ザ・シー』(1955)。軽快なスイングに終始していますが、ときより4曲目「枯葉」などの重厚な演奏もあったりして、メリハリが効いた作品になっています。
日本のアーティストでは、山下達郎の『IT’S A POPPIN‘ TIME』で、1978年3月8日・9日、六本木のライブハウスでのライブ収録。当時、まだソロ・アルバム2枚をリリースしたのみで、セールス的にもメジャーでなかった頃のものですが、この2枚組ライブ盤のリリースで当時の貴重な音源が聴けることになりました。中身は今までのアルバム収録曲のほか、本作のための書き下ろし曲やカバー曲もありバラエティーに富み、バック・ミュージシャンには当時26歳の坂本龍一(キー・ボード)が参加していて、とくに[Disc 2]6曲目「ラブ・スペイス」のソロ演奏では、その片鱗をうかがうことができます。