税理士ブログ Blog

日々、税理士業務を行うにあたって、経験したこと、感じたことを関与先の守秘義務を順守しつつ、わかりやすく文章にしていきたいと思いますので、お付き合いください。

2023年6月

所得税等の予定納税額は、減額が可能なケースがあります 2023.06.26

先週あたりから、税務署より『令和5年分 所得税及び復興特別所得税の予定納税額の通知書(一般用)』が届いている方がおられると思います。所得税等にかかる「予定納税制度」所得税及び復興特別所得税の予定納税(第1期分)の納税をお忘れなく|国税庁 (nta.go.jp)とは、前年分(令和4年分)の所得金額や税額などを基に計算した金額(予定納税基準額)が15万円以上の場合、その年(令和5年分)の所得税等の一部をあらかじめ納付する制度です。

納付期間は71日から731日まで(振替納税:731日引落し)ですが、予定納税義務のある方で、廃業・休業または業況不振等により、「その年(令和5年)の現況による申告納税見積額が予定納税額の計算の基礎となった予定納税基準額に満たないと見込まれる場合」は、『令和5年分 所得税及び復興特別所得税の予定納税額の7月(11月)減額申請書』を715日までに所轄税務署へ提出し、承認を受けることにより、この予定納税額を減額することができます。[手続名]所得税及び復興特別所得税の予定納税額の減額申請手続|国税庁 (nta.go.jp)

また、予定納税額の減額申請にあたって、① 上半期(1月1日~6月30日)の損益計算書を作成して、減額申請書に添付する ② この年(令和5年)の収入や所得は、上半期の損益計算書を基準として下半期の金額を予測して見積もる・・などが必要になります。今回は第1期分の予定納税額についてでしたが、11月の第2期分についても同様に予定納税額の減額申請が可能です。予定納税制度は税金の前払いのようなもので、業績が悪化して資金繰りが厳しくても、支払わない場合は罰則の対象になります。したがって、できるだけ早めに申請手続きを開始されることをお奨めします。

大阪の企業家105人 2023.06.19

梅雨の中休みの週末、すこし所用があり大阪へ。移動中の大阪メトロ(地下鉄)は欧米・アジア・インド・アラブなど国籍を問わず多くの外国人の方でいっぱい。今後もこれが再来年の大阪万博まで続いて、さらにこの活気が続いてくれればと思います。そのあいだ時間を見つけて、大阪にゆかりのある企業家105人を紹介されている「大阪企業家ミュージアム」を見学しました。

大阪産業創造館(大阪メトロ堺筋本町駅から徒歩5分)の建物地下にある主展示エリアでは、各分野で活躍された企業家ごとに小さなブースを設けて、展示されているゆかりの品々とともに、それぞれの方の業績が文章で紹介されています。たとえば、パナソニックの松下幸之助さんや日清食品の安藤百福さんなど、その会社に行けばこのような資料は展示されているでしょうが、たくさんの企業家の足跡を一度に辿ることができ(滋賀県出身の企業家は、(初代・二代)伊藤忠兵衛(伊藤忠商事)・弘世助三郎(日本生命保険)・山岡孫吉(ヤンマー))、大阪の特色を側面から理解するには良い機会になりました。大阪企業家ミュージアム (kigyoka.jp)IMG_0575IMG_0583

そのあと、ここから徒歩5分ぐらいのところにあるルネサンス風の歴史的建造物「綿業会館」(中央区備後町二丁目)へ。普段は限定された日のみ館内の見学が可能で、当日は閉館のため内部の様子はわかりませんでしたが、オフィス街の一角にあるこのレトロなビルディングは昭和6年の竣工当時、国際会議や社交場として使われていました。現在は「一般社団法人 日本綿業倶楽部」の管理で、2006年には国の重要文化財に指定、2007年には近代化産業遺産に認定。一般には事前の申し込みで昼食付の見学会やウエディングとして挙式・披露宴会場しても使用可能で、建物の様子からは大阪発展の歴史の一端を垣間見ることができます。IMG_0578Attachment-1

「草津市創業支援補助金」、令和5年度の募集期限は6月23日まで 2023.06.12

5月29日(金)から、創業3年未満で草津市内に事業所等を有する(予定を含む)方は、一定の条件のもと、創業ならびに支援機関による伴走支援を受けながら取り組む販路開拓に対し、その経費(謝金、設備費、店舗等借入費、販路開拓費、委託費、広告費)の一部を補助する「草津市創業支援補助金」の募集が開始されています。令和5年度 草津市創業支援補助金|草津市 (city.kusatsu.shiga.jp)また、新規創業(個人・法人)の場合、令和541日から令和6215日までに創業を行う方が対象になります。

補助対象者は、① 申告時点で市内に居住し、住民登録を有すること(市内で法人登録を行う場合はその限りではない) ② 申請時に支援機関による支援を受けており、補助事業実施期間中も継続して支援を受けること ③ 補助事業の完了時点において、「個人事業」は開業届を提出済、「法人」は市内で法人登録済であること ④ 創業の形態は「新規創業(個人・法人)」、「法人成り」、「第二創業」、「事業承継」のいずれか・・の要件にすべて該当することが必要です。bosyuyoukou.pdf (city.kusatsu.shiga.jp)

補助限度額は50万円(補助率:2/3)ですが、県内大学等に在学中か卒業後2年以内(学生創業枠)、県外在住者が市内に転入し創業する場合(U/Iターン者枠)等の上乗せ条件に該当する場合、1項目につき25万円が上乗せされます。令和5623日(金)17時まで(必着)に、「補助金交付申請書」等の提出書類を草津市商工観光労政課へメールか郵送により提出で、すでに募集期間は残り2週間弱になっており、提出を検討されている事業者の方は、提出書類のご準備を急いでいただく必要があります。

雨上がりの坂本「旧竹林院」 2023.06.05

先日、小雨が上がったばかりの大津市の坂本界隈を散策、そのなかにある延暦寺里坊のひとつで、庭園で有名な「旧竹林院」へ行ってきました。旧竹林院公式サイト (fc2.com)坂本は古くから延暦寺の門前町で栄え、一帯は国の重要伝統的歴史物建造物保存地区に指定されています。「里坊」とは山麓にある寺(延暦寺)の僧侶たちが、人里で生活するために構えた住まいのこと。そして「里坊」では、たいてい普通の住居のように庭園が造られました。IMG_0561

坂本界隈を歩くと特徴なのが、ところどころで見られる「穴太積み」の石垣。穴太積みとは、かつて坂本で穴太と呼ばれる地域で活躍した石垣職人の集団「穴太衆」が造ったもので、花崗岩の自然石を加工せずそのまま積み上げる「野面積み」という技法が用いられています。これらの技法が活かされたものは、竹田城(兵庫県)や姫路城など全国の城の石垣で見ることができます。IMG_0563

そして、「旧竹林院」の門にいたる石道も、左右をその「野面積み」で囲まれた造り。邸内には約3,300㎡の庭園が広がっていて、ちょうど雨上がりの湿気による辺りの苔のにおいで癒やされます。この庭は建物から眺めるだけでなく、庭内を散策することもでき、そのなかには大正時代に建てられた茶室や四阿(あずまや)を見ることができます。当日は雨にもかかわらず、ここ坂本でも多くの欧米の方やアジアの方など外国人観光客を見かけました。滋賀県でもインバウンドが本格的に戻りつつあるのを実感します。IMG_0555IMG_0560

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