税理士ブログ Blog

日々、税理士業務を行うにあたって、経験したこと、感じたことを関与先の守秘義務を順守しつつ、わかりやすく文章にしていきたいと思いますので、お付き合いください。

「所得拡大促進税制」は今年度から一部見直し・簡素化 2021.06.07

一定の要件を満たしたうえで前年より給与等の支給額を増加させた場合、その増加額の一部を法人税(個人事業主は所得税)から税額控除できる中小企業者における「所得拡大促進税制」、適用期限が2年間延長(202141日から2023331日までに間に開始する事業年度)されました。また、新型コロナウイルスの影響による雇用環境の悪化の中、雇用を増やすことにより所得拡大を図る企業をより評価するよう適用要件も一部見直し・簡素化されています。

従来の制度では「継続雇用者給与等支給額」(継続雇用者・・前事業年度・当事業年度共に在籍(つまり24か月)していた雇用者)が前年度比で1.5%以上増加していることが要件の一つでしたが、今回「給与等支給総額(企業全体の給与)」が前年度比で1.5%以上増加していれば税額控除が適用できるように改正されています。

つまり、継続して雇用している従業員のみでなく、新規雇用者への給与も税額控除の適用可否の対象になり、従業員の新規雇用を積極的に行う企業を税制で優遇する制度に変わりました。われわれ税理士にとっても、「所得拡大促進税制」の税額控除の計算にあたって、従業員給与等から継続雇用者のものを抽出する必要がなくなり、結果的として税務申告書作成の事務負担軽減にもつながることになります。