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日々、税理士業務を行うにあたって、経験したこと、感じたことを関与先の守秘義務を順守しつつ、わかりやすく文章にしていきたいと思いますので、お付き合いください。

「定額減税」の減税分を返金しないといけないケースとは 2024.05.26

政府が令和6年税制改正により物価高対策としてあげた「定額減税」、会社員の方々は6月支給分の給与から実施されますので、その分手取り額が増えることになります。また、年金受給者の場合も同様に源泉徴収されていれば、減税分は6月以降最初に支給される年金の源泉徴収から差し引かれ、一度に引き切れないケースや満額引き切れない場合への対応も給与所得者と同様です。teigakugenzeiQA.pdf (nenkin.go.jp)

ただ、「定額減税」により所得税の減税を受けても、所得税の金額は令和6年分(住民税は令和5年分)で判断するので、年内に所得金額や家族構成が変われば減税分を返金するケースもありえます。離婚やお子さんの独立、扶養者であった家族が海外に転出した(国外居住者は対象外です)場合などです。また逆に、年内に結婚や出産などがあった場合は「定額減税」の控除額は増えます。これらは、給与や賞与での控除額は変えずに年末調整や確定申告で調整します。0024001-021.pdf (nta.go.jp)

今回の「定額減税」を受けられるのは合計所得金額が1805万円(給与収入額 2000万円相当)以下の方ですので、年内に自宅の売却や退職金を受け取って所得要件を超えてしまい、減税分を返金しないといけなくなるケースもありえます。また、株式投資をされている方でも上場株式の売却益による所得では、申告分離課税を選択すれば合計所得金額に含まれてしまいます。これらすべては令和6年分確定申告(令和7年3月17日期日)により減税分の精算を行いますが、この場合本人分のほか扶養家族分(1人あたり3万円)も含めて返金する必要が出てくるので注意が必要です。

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