税理士ブログ Blog

日々、税理士業務を行うにあたって、経験したこと、感じたことを関与先の守秘義務を順守しつつ、わかりやすく文章にしていきたいと思いますので、お付き合いください。

大山崎山荘へ行く 2019.05.07

連休中とくに遠出することもなかったですが・・とある一日、京都府と大阪府の境の大山崎町にある「アサヒビール大山崎山荘美術館」へ行ってきました。そこへ行くにはJR山崎駅で下車しますが、手前の停車駅である長岡京駅や桂川駅の喧騒に比べると、山崎駅の駅前はひっそりしていて、古風な駅舎と近くをはしる旧西国街道のマッチングはなかなか趣きがありました。目的地へは、天王山登り口(写真左)から急な坂道を少し行ったところを右に折れ、レンガ造りのトンネル「琅玕洞」(写真右)をくぐると山荘の広大な敷地になります。IMG_0986IMG_0980

この大山崎山荘、もとは大正から昭和初期に実業家 加賀正太郎が別荘として自ら設計した英国風の山荘(写真左)で、復元整備が行われ1996年より美術館として一般に公開されています。山荘のテラスから見える白い建物 「栖霞楼」(写真右)は、加賀正太郎が山荘建設の指揮をとるため敷地内に最初に建てさせたもの。また、建物の地中館(建築家 安藤忠雄設計)には、常時印象派の巨匠クロード・モネの2種類の「睡蓮」ほかが展示され、現在は企画展として日本で作陶を学んだ英国人 バーナード・リーチによる陶芸作品も「バーナード・リーチ展」として公開(6月9日まで)されています。ここ大山崎は古くから交通の要衝として栄えた土地柄で、歴史的に由緒ある寺院や有名なスポットが多く、静かにのんびり散策するにはもってこいのエリアだと思いました。IMG_0981IMG_0984

SWOT分析とクロスSWOT分析 2019.04.30

先週4月26日、MBA・中小企業診断士・認定支援機関の田中 清行先生を講師にお迎えし、近畿税理士会草津支部の研修会『認定支援機関による経営改善計画策定支援の勘所』が開催されました。「認定支援機関(経営革新等支援機関)」とは、中小企業・小規模事業者が安心して経営相談等が受けられるため、専門知識や実務経験が一定レベル以上の者に対し、国が認定する公的な支援機関で、わたしも含め、多くの金融機関、税理士、公認会計士などが認定されています。IMG_0979

研修のなかで田中先生は「経営改善計画」を策定する手法として、会社の経営者と共に、内部環境(会社組織内部)の ①強み<Strengths>② 弱み<Weaknesses> 、外部環境(社会、経済、法律、競合環境)の ③ 機会(ビジネスチャンス)<Opportunities> ④ 脅威<Threats>のそれぞれをカテゴリーで分析する「SWOT分析」と、そのSWOT分析で列挙された特徴を項目ごとに掛け合わせる「クロスSWOT分析」を解説していただきました。簡単に説明すると、機会(ビジネスチャンス)に対しては、強みを活かしてチャンスをモノにし弱みは外部経営資源により補完する。また、脅威に対しては、強みを活かし弱みは克服して脅威の影響を受けないよう経営戦略を検討するやりかたです。

ただ、このような過程を経たとしても、実際に経営改善にいたったケースは法人のうち約半数とのこと。(といっても、対象法人の半数が改善していること自体すごいと思いますが・・)税理士のなかには「経営コンサルティング」や「経営指導」はメインで行わないと言われる方も多いです。しかし、AIによる代替可能性が高い職業とされる税理士にとって、このようなコンサルティング業務とどう向き合うべきか、あらためて考えさせられる研修になりました。

4月1日から相続した空き家で節税しやすくなりました 2019.04.22

相続した空き家の敷地等を売り、一定の条件を満たした場合、譲渡所得から3000万円を控除できる特例(空き家譲渡特例)を受けるには、今年(2019年)1231日までに譲渡する必要がありましたが、平成31年度税制改正により20231231日まで4年間延長されました。これにより、どうしても本年中に(価格を下げてでも)売却しなくてもよく、来年以降でも適用要件を満たし、かつ、現在売却先を探されている方には朗報といえます。ただ、相続開始後、3年を経過する年の1231日までに相続した空き家を譲渡する必要がありますので注意が必要です。

また、従来は被相続人となる親が相続発生の数年前に老人ホームなどに入所していると適用されないケースが多かったのが、以下①、②の条件を満たしていれば3000万円の控除が認められ、適用要件のハードルがすこし下がりました。『① 被相続人が介護保険法に規定する要介護認定等を受け、かつ、相続の開始の直前まで老人ホーム等に入所していたこと ② 被相続人が老人ホーム等に入所をした時から相続の開始の直前まで、その家屋について、その者による一定の使用がなされ、かつ、事業の用、貸付けの用又はその者以外の者の居住の用に供されていたことがないこと。』この新ルールは、税制改正法案の成立・公布後の「20194月1日以後の譲渡」から適用可能です。残念ながら3月31日までに譲渡してしまった方には適用されず、改正前の条件で判定することになります。

海津大崎の桜並木 2019.04.15

週末日曜が雨予報でしたので、土曜日のうちに滋賀屈指の桜の名所、高島市マキノ町の海津大崎へ行ってきました。ここは琵琶湖にせり出した唯一の岩礁地帯で、1936年大崎トンネルの完成を記念して現在約800本のソメイヨシノが湖岸4キロに沿って植樹されています。まずはその桜並木に行く前に、海津大崎入口にある「古民具・古道具&カフェ 海津」で休息。お店は築約二百年の蔵を改造した小さな骨董店兼カフェ。店内にはたくさんのアンティーク品が展示され、また琵琶湖を一望することができるテラスからは、桜並木を遠くから鑑賞することができます。IMG_0973

その後、「日本さくら名所100選」にも選定されている「海津大崎の桜並木」へ。湖岸沿いを歩いてみると、静かで神秘的な湖面の蒼色とせり出した桜の色とのコントラストが素晴らしく、湖水の波音も耳に心地よかった。日中は快晴で沖に竹生島も霞んで見え、ことし最後になるであろう花見を十分に堪能することができました。IMG_1288IMG_1340

法人成りの税務上のメリットとは 2019.04.08

3月に個人納税者の確定申告が終了し、4月には振替納税による指定口座から納税額の引き落しがあります(所得税および復興特別所得税 22()、消費税等 24())。個人事業者のなかには、「いっそ法人成りした方が納税額は少なくて済むのでは」と考えられる方もいるかもしれません。個々の事業の内容にもよりますが、事業所得が大きいほど法人成りの税務上のメリットはあるといえそうです。

法人成りによる主なメリットは、① 事業所得が大きいケースで考えると、所得税率は所得金額に応じて税率が高くなる仕組み(超過累進税率)ため「事業所得による所得税等・住民税・個人事業税」より、「法人が納税する(基本的に税率が一定)法人税等・住民税・法人事業税等」および「事業主・専従者給与者が受け取る役員報酬(給与所得)の所得税等・住民税」の合計額の方が少なくなる可能性がある ② 経営者が受け取る役員報酬の所得税等の計算で、給与所得控除が適用される。たとえば、事業所得額が1000万円(専従者給与控除前)あり、法人成りで役員報酬を事業主およびその親族に各 年500万円の役員報酬を支給した場合、給与所得控除額は 計308万円(平成30年分) ③ 設立法人開始時の資本金が1000万円未満の場合、1期目と2期目は原則として消費税の免税事業者(2期目は特定期間(前事業年度の上半期)の課税売上高および給与等支払額が1000万円を超えた場合は課税事業者)④ 法人が役員に支給する退職金は原則法人の経費にすることができる(個人事業では事業主自身に対する退職金は必要経費になりません)などがあります。

もちろん、法人成りにあたっては、司法書士などに支払う設立費用が必要だったり、新たに社会保険の加入義務が発生したり(もっとも、長い目で見たらメリットとも言えますが・・)、法人提出の申告書により添付書類が多くなったり等のデメリットもあります。いずれにしても、個々の事業内容に応じて、具体的な数値を基に検討されることをお進めします。

東大寺の桜 2019.04.01

いわゆる「花冷え」で肌寒い日の続くなか、昨日は奈良公園から東大寺にかけて、咲き始めの桜を鑑賞してきました。東大寺の大仏殿へ続く参道は多くの観光客であふれんばかりでしたが、途中あった南大門の2体の仁王像(国宝)はなかなか見応えがありました。仁王像はどれも高さ8メートルを超える寄木造りで、下から眺めると表情や筋肉などかなりの迫力です。こんな仁王像がだれも見られる屋外に安置されているところが、東大寺のすごいところだと思います。IMG_1257IMG_1240

それから行ったのが、すこし離れたところにある二月堂(国宝)。旧暦2月には有名な「お水取り」が行われますが、ここまで来ると観光客も少なくひっそりしたたたずまい。脇に灯篭が並んでいる石段を登り、たどり着いた堂内からは奈良市街を一望することができます。そして、昼食はいつも行く超人気カフェ「くるみの木」へ。旬の食材や奈良県産の野菜がふんだんに使われているランチメニューは、どれも季節感いっぱいであいかわらず美味しかった。IMG_0954

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京のお茶漬け 2019.03.25

先週お彼岸の中日に京都へお墓参りをしたあと、昼食で「丸太町 十二段家」へ行ってきました。ここは、御所のちかく、烏丸丸太町の交差点から徒歩1分のところにある「お茶漬け」と出す店いうことですが、店員さんの説明では、ここでいう「お茶漬け」とは、京言葉で身近な人にふるまう簡単な食事のことをいうそうです。IMG_1224

開店の11時半のすこし前に行くと、もう何人か来店の方が並んでおられます。外の町屋造りの店構えといい、なかの板間の上の座布団に丸いちゃぶ台のスタイルといい、京都らしい佇まいです。そして出された「お茶漬け」のコースですが、刺身、魚のたたきの和え物、出し巻、赤だし、漬物盛り合わせにご飯と「簡単な食事」どころか、質量ともに十分に堪能できるものばかり。しばらくして、季節の一品として若筍、蕗(ふき)、わかめと湯葉を炊いたものまで出て、ここまでくると完食するのがたいへんでした。わたしにとっては店員さんの京言葉でする丁寧すぎるぐらいの接客や文化人とおぼしきお客さんたちを見ると、いかにも昔からある京都の店だと感じました。食べ終えて店を出ることには、もうお客さんが店の外まで並んでおられました。IMG_1219

今月末までに契約した工事等は、引き渡し等が10月以降でも消費税率8%を適用 2019.03.18

消費税率10%への引き上げまで半年あまりに迫ってきました。軽減税率や消費税の表示方法への対応などが話題になっていますが、今月末は消費税の経過措置が適用される契約日の期限になっていて、リフォームや修繕改築工事をされる消費者にとっても大きく影響する制度です。

2019331日までに工事、製造業等の請負契約を締結した場合、10月以降に引き渡し等が行われたとしても、消費税率は経過措置として8%が適用されます。(8%10%の選択適用でなく、8%の強制適用)これは、工期が半年を超えるような工事等は金額が大きく、また受注者の都合で引き渡し日も延期されることもあるため、101日前後で金額に差が生じることを緩和するためと思われます。

この経過措置は、工事、製造等の請負契約のほか、2019331日までに締結した資産の貸付け(一定のリース契約、不動産賃貸契約など)で101日以前から貸付けを行っているものも消費税率8%が適用されます。(経過措置はこのほか旅客運賃等、電気料金等を含め10項目あります)当然ながら、契約日が20194月1日以降になっても引き渡し等が930日以前であれば従来どおり消費税率は8%なります。

所得税及び復興特別所得税の延納制度 2019.03.11

平成30年分所得税及び復興特別所得税の申告期限が今週15日(金)に迫ってきましたが(消費税及び地方消費税は4月1日(月))、これら税金の納税期限も原則は申告期限と同日なります。ただ、申告される本人名義の金融機関の預金口座から自動的に引き落されることによって納税する「振替納税制度」があり、申告期限まで申込用紙(「預貯金口座振替依頼書」)に一定の事項を記載し所轄税務署に提出すれば、引落し日も平成30年分は所得税等4月22日(月)、消費税等4月24日(水)と1か月以上も延長することができます。そのうえ利子税もかかりませんので、便利で、かつ現金を持ち歩く必要もない安全な制度です。

また、年明けから業績が悪化したり、得意先からの支払いが滞ったりして、振替納税制度でもすべて納税することがむずかしい方には、所得税及び復興特別所得税の延納制度があります。振替納税制度を利用している場合、4月22日(月)までに納付税額の2分の1以上納付すれば、残りの税額は5月31日(金)にすることができます。ただし、3月15日(金)の翌日から5月31日(金)の延納期間に対して年1.6%の利子税がかかります。ただ、利子税の計算にあたって延納した税額は10,000円以下切り捨て、それにより計算した利子税が1,000円未満なら免除されるので、延納税額が299,000円まででしたら利子税はかかりません。この制度は確定申告書に記載するだけで、申請書等は必要なく簡単に利用することができます。

「住宅ローン減税」と「住宅取得等資金の贈与の特例」の重複に注意 2019.03.03

確定申告まっさかりの今、住宅ローン減税(住宅借入金等特別控除)の適用1年目で確定申告される方もおられると思います。もし、そのなかで昨年中に親などから住宅購入資金の贈与を受け、これも別途非課税の特例を利用しようされる方がいたなら、申告額の重複に注意が必要です。

たとえば、親から500万円の贈与を受け、金融機関から2000万円の住宅ローンを借り入れ2300万円のマンションを購入したとします。その場合、年末のローン残高が1900万円だったとしても、マンション購入価額2300万円から贈与額500万円の差額1800万円を基に住宅ローン減税の控除額を計算することになります。住宅購入以外でも、家具の購入や引っ越し費用など資金が必要ですが、それらは住宅ローン減税の対象にはなりません。

昨年末、住宅ローン減税と住宅取得等資金の贈与の特例との重複利用が2013年から4年間にわたり約1万件以上あり、国税庁がそのミスを見落としていたのがニュースになっていました。ただし、これはミスというよりは景気対策のために後付け的な減税措置が積み重なり、一般納税者では対応できない複雑すぎる仕組みになってしまっている方が問題かと思います。

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