税理士ブログ Blog

日々、税理士業務を行うにあたって、経験したこと、感じたことを関与先の守秘義務を順守しつつ、わかりやすく文章にしていきたいと思いますので、お付き合いください。

謹賀新年 2020.01.03

新年あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

元旦は初詣に京都の貴船神社へ行ってきました。ここは京都の叡山電鉄鞍馬線の貴船口駅から貴船川に沿いに、上流へ徒歩約30分にある「京都の奥座敷」と呼ばれているところ。夏は市街地と比較して温度が低く、川沿いに川床が並ぶ光景はよくテレビのニュースでも出てきます。写真は本宮に続く表参道の光景で、みどりの木々に春日灯篭の赤色が良く映えていました。本宮の境内には樹齢400年樹高30メートルの桂の木があり、いくつもの枝が天に向って伸びている姿で運気発祥(開運)の信仰が篤いとのこと。IMG_1609IMG_1216

参拝が終わると山門ちかくにある『そばや 傳兵衛』へ。このあたりは貴船の懐石料理を出すいわゆる高級店もありますが、ここはリーズナブルに手打ちそばをいただけるので、手軽に食事をしたい方にはお勧めです。それから、この店でも夏は川床を出すそうで、気楽に川床での食事も楽しむことができます。IMG_1222

『エヴァンスを聴け!』 2019.12.23

近ごろは音楽配信でダウンロードが主流ですが、これに関してはアナログな私はなかなか馴染めません。久々に最近少なくなったCD店で、ジャズ界を代表する米国のピアニスト ビル・エヴァンス(1929年~1980年)のアルバム『Exploration』を買いました。彼の作品の中ではスローな名曲より即興の効いた早弾きの曲の方が好きですが、このアルバムは最初からテンポの良い「イスラエル」から始まります。その後の2曲目からはスローな曲を織り交ぜながら、全体で聴くとメリハリの利いた作品になっていて、一種のトータル・アルバムとして楽しむことができ、今は車中で定番の一枚になっています。yjimage01KNRCFI

そのほか、私が持っているエヴァンスの作品を紹介すると、『Portrait in Jazz』や以前も紹介した『Jazzhouse』がお奨めです。『Portrait in Jazz』は名演奏が延々と続く名盤ですが、やはり2曲目と3曲目に入っている「枯葉」が素晴らしい。2曲目がステレオ録音、3曲目がモノラル録音は収録され、微妙な違いを聴き比べることができます。それから『Jazzhouse』は、コペンハーゲンの「ジャズハウス・モンマントル」におけるライブ盤(1969年)。音楽評論家 中山康樹氏の著書『エヴァンスを聴け!』によると、当初はアルバム化を前提にしていなかったとのこと。だからこそ、1曲目「ハウ・ディープ・イズ・ジ・オーシャン」からアドリブの利いた自由な演奏や観客の生の反応が聴け、ライブハウスでも居るかのような感覚になれます。yjimage[9]yjimage3S5729S1

朗報!『消費税申告 延長可能に』 2019.12.16

今月(12月)提出の消費税の確定申告書から、その様式が大幅に変わっています。これは令和元年10月1日からの消費税率10%と軽減税率8%が含まれているためで、いま作成している消費税の確定申告書では「第一表」と「第二表」、付表は「付表1-1」、「付表1-2」、「付表2-2」、「付表2-2」の計6部の構成になっています(個別対応方式)。また、「第二表」の「標準課税額等の内訳書」を見ると、同じ8%でも旧税率8%軽減税率8%では、国への消費税地方消費税とで配分割合が異なるため(国 6.3%6.24%、地方1.7%1.7%)、非常にややこしい内訳書になっています。国と地方とが消費税等の税収獲得交渉の結果こうなったようですが、納税者のためもっとシンプルな税制できないものかといつも思います。

一方で、日経新聞(12月8日)の一面に、『消費税申告延長可能に 1カ月、法人税と同様に』の記事がありました。法人の確定申告の期限は事業年度末から2カ月以内が原則でしたが、従来から法人税や住民税はさらに1カ月延長(計3カ月以内)することができました。しかし、消費税等の納税額はその法人が消費者や取引先から預かったものとの考え方から、速やかな納付が求められ法人税のような1カ月延長は認められていませんでした。

ただ、法人税法上の収益・費用とそれにともなう消費税等の認識時期はほぼ一致しているので、法人税と消費税等の計算に要する時間はそれほど変わらないものでした。にもかかわらず、消費税のみ申告期限の1カ月延長が認められてなかったので、法人の中には消費税等の申告や提出業務に支障をきたすケースが出ていました。ここにきて、ようやく制度の見直し(2020年税制改正大綱)されるとのことですが、これは消費税等の確定申告する法人やわれわれ税理士の立場からすれば、しごく当然の見直しだと感じます。

法務局における遺言書の保管制度 2019.12.09

先週金曜日、TKC近畿京滋税務研究会の研修で京都に行っていました。講師は税理士 笹岡宏保先生、テーマは『民法(相続法)改正と相続税実務』で4時間にわたっての講演。内容は相続実務をするにあたり、入口になる民法が今回約40年ぶりに大幅な見直しするにあたって実務への影響を検証したもの。笹岡先生の研修は少なくとも毎年1回受けるようにしていますが、この先生は自身の解説のため各方面の資料を編集したレジュメを作成し、参加者に少しでも役立つ話しをしようとする姿勢が感じられます。また、新しい制度や実務上に起こった事例など、自身の率直な意見やユーモアをまじえて述べられるので講演時間がすぎるのが本当に早い。

研修の中では遺言制度に関する見直しについても解説されていました。普通方式の遺言には、主に自筆証書遺言と公正証書遺言がありますが、うち自筆証書遺言の遺言書については、パソコンでの作成や預金通帳・不動産の登記簿謄本のコピーを財産目録として添付ができる方式に緩和されました。また、自筆証書遺言の遺言書は自宅で保管されることが多く、遺言書の紛失・亡失や相続人による破棄・隠匿・改ざんのおそれがありました。その問題を解決する制度として、「法務局における遺言書の保管制度」が創設され、遺言書の存在の把握が容易になりました。ただ、作成費用や必要書類の収集や打合せなどの労力を考えても、公証人が本人意思を確認して作成する公正証書による遺言書の方が、紛争防止の観点等からまさっていると言えます。

教林坊の紅葉 2019.12.01

ここにきて、ようやく朝夕ひんやりしてきました。例年このぐらいの寒さでしょうが、地球温暖化の影響と思われる異常気象が日常化している昨今、たとえ平年並みでも気分的には何かホッとしてしまいます。わたしは近江の紅葉シーズンの終盤にさしかかったところ、週末に白洲正子の『かくれ里』にも紹介された「教林坊」(近江八幡市安土町石寺)に紅葉を見に行ってきました。605年に聖徳太子により創建されたと伝わる「教林坊」は、安土の里の山裾にある庵(いおり)のような寺院です。ただ、最近はけっこう「知る人ぞ知るスポット」として人気が出てきて、この日も大勢の参拝客で小さな坊内はいっぱいになっていました。石段を登って表門(写真)をくぐると、真っ赤な紅葉と点在する庭石にむした苔の色との対比(写真)がすばらしかった。IMG_1186IMG_1190

ただ、紅葉の葉もだいぶ落ちてしまい、紅葉シーズンも終わりにちかづいています。かつて経典や学問書を納めていた「教林蔵」(写真)のヨシ葺き屋根と白壁とのコントラストは詫びさびの風情。今週12月5日までは、夜間ライトアップ(19時まで)されるとのことです。IMG_1201

北京料理と水粿(シュイクエ) 2019.11.25

前回に引き続いてシンガポールの食をご紹介。まずは、MRT(公共交通機関)Novena駅上のVelocityビル内にある『老北京Lao Beijing』。北京を中心とする北方系の伝統的な中華料理を出す地元の人気店で、シンガポールのベストレストランガイドでトップレストランの一つに選出されたとのこと。わたしが店に入った午後6時で、地元の家族連れの団体客などでほぼ満席状態。メインは「北京烤鴨(北京ダック)」(写真)ですが、よく観光客がいく高級店のものと違い、皮だけでなく肉厚部分も一緒に食べるスタイル。アヒルの肉皮に濃厚なソースと淡白な小麦粉の皮のマッチングが絶妙でした。あとは、骨付き豚肉を甘辛く炒めた「鎮江排骨」(写真)や酸味が強くコクのあるスープ「川味海鮮酸辣湯」(写真)など、たくさんの地元客が賑やかな店内で手軽に北京料理をたのしむことができます。

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また、フード・コート内でよく見かけるローカル・フードの中で、日本ではお目にかかれない「水粿(シュイクエ)」があります。米粉と小麦粉を小皿に入れて蒸し、そこに酸っぱく煮た大根の漬物をのせたもの。一見スイーツのようですが甘さのないウイロウの食感にちかく、トッピングの漬物をおかずにして食べる軽食(スナック)のような感じでした。IMG_1179

 

絶景を楽しめるアート・ギャラリー 2019.11.19

写真は先週末に行ってきたナショナル・ギャラリー・シンガポールの風景。この建物は2015年、隣接する築80年の旧最高裁判所と築90年の旧市庁舎の2つの歴史遺産を合体させたもので、かつて建物に挟まれた道路は1階から6階までガラス屋根による大きな吹き抜けの空間になっています。内部の展示物は歴代の名画を展示するのではなく、東南アジアの新進気鋭の作家による近代美術の作品が多く展示されています。シンガポールはこの建物を東南アジアのアートの中心的存在としようとしていて、このあたり最先端のエンターテイメントをいつも求めている姿勢が現れています。内部はとにかく広く総面積は6万4000㎡あり、全部鑑賞するには最短でも2時間ほどはかかるのではないでしょうか。古典的な外観と現在美術の展示物の対比が魅力でした。IMG_1173IMG_1170

それから、シンガポール滞在中に食べたローカルフードを一部ご紹介。まずはチャイナタウン・コンプレックスにある『天天海南鶏飯』のチキンライス(写真)。シンガポールの国民食とも言われるチキンライスでもこの店は別格で、行列は絶えることはなく午後1時過ぎにもかかわらず長蛇の列ができていました。鶏肉はジューシーで、特にご飯の炊き上がり方がいい。お米の一粒一粒がしっかり味わうことができ、また鶏がらスープの味のしみ方もちょうどよい具合です。あとはチョンバル・マーケット・アンド・フードセンターにある『鹵麺178』の麺料理ロー・ミー(写真)。ロー・ミーとは、片栗粉でどろっとさせたスープに黄色の卵麺が入った中国福建省スタイルの麺料理。ここの店のはサメ肉のフライがのっていて、スパイスの八角のスープは漢方薬のような、なかなか日本ではない味覚ですが、マイナーながらシンガポールでは人気の料理だそうです。IMG_1177IMG_1161

 

『土日祝日でも期限がズレない消費税関係書類』 2019.11.11

加入している税賠保険(税理士職業賠償責任保険)の保険会社から冊子「事故事例」が届きました。現在のところ、幸い弊所が毎年支払っている保険料は掛捨て状態ですが、このような冊子を加入者に配布することで加入者自身へ注意喚起になり、また保険会社も保険金負担が減って、ひいては加入者が支払う保険料の低減にもつながります。冊子の中の「2018年度 税目別内訳と主な自己原因」を見てみると、件数および保険金の支払金額とも約半分は消費税に関するもので、特に届出書の提出失念がよるものが多いです。件数の順から行くと、「簡易課税不適用届出書」、「簡易課税選択届出書」、「課税事業者選択届出書」など。そして、来月12月末は個人事業者にとって、これらの消費税の届出書の提出期限でもあります。

これに関連して「週刊 税務通信」(No.3579)では、『土日祝日でも期限がズレない消費税関係書類』という記事で、所得税等の確定申告時期と消費税関係書類の提出期限のズレについて載っていました。要するに令和元年分の所得税等の確定申告期限は、令和2年3月15日が日曜のため翌平日の3月16日(月)になる。一方で、消費税の届出書は「その提出があった日の属する課税期間の末日の翌日以降は、・・その効力を失う」と規定されていて、(年明け平日の令和2年1月6日(月)ではなく)令和元年1231日までに届出書の提出が必要とあります。われわれは提出期限が土日祝日でも、それまでに提出を済ましてしまうでしょうが、一般の納税者の方が自ら提出するケースなどは、このようなズレについて認識しておく必要があります。

生前贈与の「相続時精算課税制度」、修正申告では非課税枠2500万円なしに 2019.11.04

2019年も11月に入ってそろそろ年末に近づいてくると、今年中の「生前贈与」を検討している方もいるかもしれません。生前贈与には、1人あたり年間110万円まで非課税の「暦年贈与制度」と「相続時精算課税制度」の2つの方法があります。「相続時精算課税制度」の概要は、① 非課税枠(特別控除)・・選択後、一生の累計額2500万円 ② 適用対象者・・贈与者は満60歳以上の父母・祖父母等、受贈者は満20歳以上の子や孫(養子を含む) ③ 申告は必ず必要 ④ 税率は20%(2500万円控除後) ⑤ 相続発生時に、贈与財産はすべて相続財産に持ち戻して相続税を計算などになります。

「相続時精算課税制度」で注意しなければならないのが、「相続時精算課税制度」を選択した後、その選択した父母・祖父母等からの贈与について、「暦年贈与制度」を適用することはできないことです。たとえば、父から「相続時精算課税制度」を選択して1000万円贈与を受けた年の翌年以降、同じく父より暦年贈与のつもりで110万円贈与を受けたとしても、「相続時精算課税制度」として翌年315日までに贈与税の申告をしなければいけません。贈与税額は非課税枠1500万円(当初2500万円-前回の贈与額1000万円)の範囲内ですので贈与税額はゼロですが、父の相続税の計算では累計額1110万円を相続財産に加算する必要があります。

やっかいなのは、この110万円贈与について、「相続時精算課税制度」として贈与税の申告をしていなかった場合で、その後に期限後申告をしたとしても非課税枠(特別控除)の適用はありません。したがって、22万円(贈与額110万円×税率20%)の贈与税額および加算税・延滞税の納付する必要がでてきます。また、父の相続税の計算では、この110万円も含め累計額1110万円相続財産に加算しますが、父の相続で相続税がある場合、支払った22万円の贈与税は相続税の前払いとして相続税から控除できます。

消費税率10%への引上げから1か月 2019.10.28

10月1日の消費税率10%への引上げからそろそろ1か月経過し、9月度の会計処理の確認のため関与先様を訪問してみると、いつもと違った変化があったりします。今回の税率改正では大きな「駆け込み需要」はないと言われていましたが、9月度に関してはどの業種も一様に売上高は増加し、とくに一般消費者向けに販売している業種は顕著でした。規模は大きくないながら、一定の「駆け込み需要」はあったようです。

また、関与先の仕入先で支払決済を「20日締め」としている業者は、1020日分の請求では、同じ請求のなかで税率8%分と税率10%分が混在します。この対応として「9月21日~9月30日」と「10月1日~10月20日」と、1月間に2種類の請求書を発行するケースが多いです。したがって、9月度は「8月21日~9月20日」と「921日~9月30日」を計上することになります。一方、関与先自身の消費税10%への対応として、仕入高・外注費や経費を支払った日の費用としている関与先では、9月度の費用(税率8%)が10月に計上してしまうため、9月度で一旦未払計上して対応しています。期末に行っている会計処理を9月末でも追加して行う必要がありますが、期中の費用を現金主義で計上しているケースでは、消費税率の改定時にはどうしても必要な処理になります。

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