日々、税理士業務を行うにあたって、経験したこと、感じたことを関与先の守秘義務を順守しつつ、わかりやすく文章にしていきたいと思いますので、お付き合いください。
9月28日(火)は消費税中間申告分の振替日です。 2021.09.21
個人事業主のみなさまの中には、8月末に消費税等(消費税及び地方消費税)の中間申告の法定納期限をむかえる方も多いと思います。そして、振替納税制度を利用している個人事業主の方にとっては9月28日(金)が振替納付日になっていますので、念のため引落しされる預貯金口座の残高の確認をお願いします。もし、預貯金の残高不足などの理由により引落しができなかった場合には、中間納付額に対して延滞税がかかることがあります。
消費税等の中間申告額は直前課税期間(個人事業主の場合:令和2年1月1日~12月31日)の消費税額(国税のみ)が48万円超の事業者で「直前課税期間の消費税(国税)×6/12+国税中間納付額×22/78の合計金額(端数切捨て)」ですが、申告する税額が大きい場合には消費税額の3/12の金額を年3回(消費税額(国税のみ)4,800万円以下400万円超)に、または消費税額の1/12の金額を年11回(消費税額(国税のみ)4,800万円超)にわたって中間申告をすることになります。
また、新型コロナウイルス感染症の影響により、中間申告書をその提出期限までに提出することが困難なケースでは、その提出期限の延長が認められています。その場合には、口座からの振替日2日前までに所轄の税務署へ連絡する必要があります。(詳細は『国税における新型コロナウイルス感染症拡大防止への対応と申告や納税などの当面の税務上の取扱いに関するQ&A』をご覧ください)
電子メールにPDFで添付された請求書等の保存について 2021.09.13
電子帳簿保存法の改正により、令和4年1月1日から申告所得税および法人税における電子取引の取引情報にかかる電磁的記録について、その電磁的記録の出力書面等の保存をもってその電磁的記録の保存に代える措置は、廃止されました。(国税庁『電子帳簿保存法が改正されました』R3.05)
中小企業も含む全事業者に影響がありそうなものとして、電子メールに請求書等をPDFで添付したものを受け取る取引があります。従来は認められていた請求書等をPDFの出力書面等により保存する方法(代替措置)は廃止され、電子データのまま保存がすることが義務付けられます。また、検索機能の確保するため「取引等の年月日」、「取引金額」、「取引先」により検索できる状態で電子データを保存しなくてはいけません。
しかし、真実性を担保するためのタイムスタンプ付与やシステム導入にはそれなりの予算がかかり、一方で請求書等の送付を郵送に戻すことはデジタル化に逆行してしまいます。そのような中、実務に即した方向も示されるようで、「週刊税務通信(令和3年7月5日」では、① エクセル等を使用する方法(受領した請求書等の電子データに連続する番号を付し、エクセル等の表計算ソフトで、その番号ごとに「取引等の年月日」、「取引金額」、「取引先」等の情報を記載。) ② 電子データのファイル名に取引等の年月日などを直接入力する方法(電子データのファイル名に直接、「取引等の年月日」、「取引金額」、「取引先」を入力するもの)の方法が紹介されています。ただこの場合でも、訂正削除の防止に関する事務処理規程を策定・運用・備付けすることになります。いずれにしても、来年以降は請求書等をPDFデータで受け取る場合、その保存方法について取扱いの検討が必要になります。
「滋賀県事業継続支援金」と「国の月次支援金」、基準月による申請期間の違いに注意 2021.09.06
新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けている滋賀県内中小企業等・個人事業主の方々で、2021年4月~6月のいずれかの月の売上高が2019年または2020年の同月と比較して50%以上減少した場合、中小企業者等 20万円・個人事業主 10万円の支給額を受けられる「滋賀県事業継続支援金(第1期)」の申請受付が今月9月30日までになっています。
以前「滋賀県事業継続支援金」については、基準月2021年7~8月のものが「第2期」(受付期間:9月下旬から1か月)として拡充された・・とご案内しましたが、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が適用されるか分からない2021年9月~10月も基準月とした「第3期」(受付期間:11月上旬から1か月)まで拡充予定ですので、これからは申請期間ごとに基準月の売上げ減少の確認が必要と思われます。
一方「(国の)月次支援金」ついて6月分までは、先月8月31日を申請期間として終了しました。今後は7月分の月次支援金が2021年9月30日まで(基準月4~6月の第1期滋賀県事業継続支援金と同じ)、8月分の月次支援金が2021年10月31日までの申請期間(月次支援金は「登録確認機関での事前確認」が必要)となっています。国と滋賀県の支援金については、基準月に対する申請期間にズレが生じていますので、月ごとに各支援金の基準月に留意する必要があります。
白洲正子『かくれ里』と「武相荘」 2021.08.30
先週末は久々の晴天だったので、滋賀の紀行エッセイで著名な白洲正子『かくれ里』に登場する「石馬寺」(東近江市五個荘)へ行ってきました。もとより感染対策を考え、車による移動で朝早くの拝観だったので他に訪れる人もなく、すずやかな古刹の雰囲気を独り占めしているよう。山の中腹に開かれたこの禅寺 石馬寺にたどり着くには、少々息のあがる「かんのん坂」という石段の坂を登りますが、乱れ積み石の苔の美しさや蝉の鳴き声、横を流れる水音に癒され疲れを忘れさせます。そして、石段を登り切って境内にある建物は意外と簡素な造りですが、宝物が安置されている宝物殿には多くの文化財があり、十分に見応えがありました。
それから、写真は昨年秋に東京へ行った際に訪れ、まだブログで紹介していなかった「旧白洲邸 武相荘(ぶあいそう)」(東京都町田市)。ここは正子が夫 白洲次郎と亡くなられるまでの約50年間暮らした家で、記念館として2001年にオープンされたもの。「武相荘(ぶあいそう)」とは、白洲次郎の洒落で「武蔵の国と相模の国との国境に位置する」から名付けられました。
これは次郎が実際に制作した門前にある新聞受けで、丸太をくりぬいた臼の上の「〒」と「しんぶん」の文字は自ら彫って着色したとのことで、彼のユーモアのセンスがよく表れています。緑の林に囲まれた茅葺屋根の母屋の内部には、正子の蔵書でいっぱいになった書棚、応接室の陶器やリビングの雑誌など、当時のままに置かれていて二人の生活の様子を垣間見ることができます。
「消費税インボイス制度」、免税事業者は対応の検討を 2021.08.23
令和5年10月1日から、消費税は「適格請求書等保存制度」(いわゆる「インボイス制度」)が導入され、課税事業者である買い手は「適格請求書(インボイス)等」を保存しないと仕入税額控除を受けることができなくなります。これによって、売り手としては「適格請求書(インボイス)発行事業者」になる必要が出てきて、そのための「適格請求書発行事業者の登録申請書」の受付が、令和3年10月1日より各所轄税務署にて開始します。
最近われわれ税理士が参加する研修でも、消費税インボイス制度をテーマとするものが多くなってきまました。弊所でも関与先様へインボイス制度を簡潔にわかりやすく解説したTKC冊子「消費税インボイス制度特集号」を配布して、事前に対応できるようにさせていただいています。
インボイス制度の中で気を付けないといけないのは、免税事業者(基準期間(個人事業者は前々年、法人は前々事業年度)における課税売上高が1,000万円以下)は取引先が仕入税額控除を受けるため、その免税事業者が「適格請求書等」を発行し、あえて課税事業者になるかどうかの問題です。顧客が消費者のみの場合などを除いて、多くの免税事業者は買い手と取引を続けるため、新たに消費税の申告・納付が発生しても、課税事業者を選択するのではないが予想されます。いずれにしても、免税事業者の方はご自身の事業実態等を踏まえ、課税事業者を選択するがどうか検討が必要になってきます。
「滋賀県事業継続支援金」、7・8月売上減少は「第2期」で対応します 2021.08.16
収束する気配が見えない新型コロナウイルスの感染拡大ですが、それにともない2021年4月~6月の月で50%以上売上減少した県内中小企業者等が支給対象者だった「滋賀県事業継続支援金」は、8月6日付滋賀県ホームページで、「第2期」として7~8月で売上減少した中小企業者等にも、別枠で支給することが公表されています。
この「第2期」の支給対象者の範囲は・・① 国の「月次支援金」を2021年の7月または8月のいずれかの月で受給された中小企業者等 ② 2021年7月または8月のいずれかの月の売上が2020年または2019年の同月に比べて50%以上減少した中小企業者等 ③ 2021年7月と8月の売上の合計が2020年または2019年の7月と8月の売上の合計に比べて30%以上減少した中小事業者等・・となっています。
8月4日から受付を開始している「滋賀県事業継続支援金」(第1期)の支給対象には、上記③のように各月を合算して判断する条件(かつ減少率も50%から30%へ緩和)はなかったので、「第2期」の支給対象は一部拡充されたものになっています。また、「第2期」も1事業者につき1回までの申請となっていますが(支給額:中小企業等 20万円、個人事業者 10万円)、「第1期」と「第2期」の重複受給が可能ですので、あらためて7~8月の売上高を確認する必要があります。(9月中に申請受付開始予定)
4・5月分「月次支援金」、申請期限が8月15日に迫っています 2021.08.10
6月16日から申請がスタートした中小法人・個人事業者への緊急事態宣言・まん延防止等重点措置の影響を緩和する「月次支援金」(給付額:中小法人等 上限20万円/月、個人事業者等 上限10万円/月)は、4月分/5月分の申請期限が8月15日(日)に迫っています。ここで注意すべき点として、申請前に「登録確認機関での事前確認」が必要になりますが、確認が受けられるのは申請期限(8月15日)の数日前までですので、この日程も考慮して申請をする必要があります。
ご承知のとおり、8月8日(日)から滋賀県にも「まん延防止等重点措置」が適用(全13市)され、飲食店などに午後8時までの時短営業と酒類の提供停止を要請しています。8月分の「月次支援金」については、適用前までは「BtoC事業者(Y‐3区分)」の事業者(対象措置実施都道府県の個人顧客との継続した取引のある事業者全般)として給付申請することが多かった中小法人等が、適用後はその給付対象が広がることが予想されます。(売上が2019年または2020年の同月比50%以上の減少が必要)
また、「月次支援金」が受給されたことを示すもの、その他書類を提供することで申請できる「滋賀県事業継続支援金」(給付額:中小法人等 上限20万円、個人事業者等 上限10万円(1回限り))は、4月分/5月分/6月分対象の第1期の申請受付が8月4日(水)から開始しています(9月30日(木)まで)。こちらもあわせて申請することをおすすめします。
「事業再構築補助金」、第3回公募を開始 2021.08.02
ポストコロナ・ウィズコロナ時代の経済社会の変化に対応するための企業の思い切った事業再構築を支援する「事業再構築補助金」、7月30日(金)18:00から第3回の公募を開始しています。公募期間は9月21日18:00までで、申請の受付開始は8月下旬を予定していることのことです。
ところで、前回第2回公募では「事前着手承認制度」について、『第3回公募以降では、事前着手の対象期間の運用について見直しを行う場合がありますので、ご注意ください。』(公募要領(第2回)22ページ)とありましたが、今回も「事前着手承認制度」は採用されることになっています。したがって、公募開始後に「事前着手承認申請書」を提出し承認されれば、第3回公募でも令和3年2月15日以降の設備の購入契約等が補助対象になり得ます。(ただし、設備の購入等では入札・相見積が必要で、補助金申請後不採択になるリスクがあります)
また、今回第3回公募の内容は前回の第2回公募と比較して大きな変更はありませんが、主な変更点については(1)最低賃金枠の創設(補助率3/4に引上げ) (2)通常枠の補助上限額の見直し(従業員数51人以上 最大8,000万円、従業員数101人以上 最大1億円)(3)その他の運用の見直しで、中小企業庁の事業再構築補助金ホームページの中でまとめられています。
消費税の年11回中間申告、申告期限延長法人は今回8月から 2021.07.26
令和3年3月31日以降に終了する事業年度の属する課税期間から適用されている「消費税の申告期限の延長の特例」。3月末決算法人ついては、令和3年3月の決算末までに『消費税申告期限延長届出書』を提出していれば、申告納税の期限は通常の5月31日から6月30日に1か月間の延長が認められています。(ただし、延長された期間に係る利子税を納付する必要があります)
ところで、令和3年4月からの新事業年度(令和4年3月期)で年11回中間申告が適用される法人については、例年では最初の2か月分(つまり、2回分)を7月末までに申告納付を行い、それ以降は8月末、9月末、10月末・・4月末まで1回分ずつ(計9回分)申告納付することになっていました。今回「消費税の申告期限の延長の特例」を適用した法人については、最初の3か月分(つまり、3回分)を8月末までに申告納付を行い、それ以降は9月末、10月末・・4月末まで1回分ずつ(計8回分)の申告納付へ変更されています。
年11回中間申告が適用される法人(直前の課税期間の確定消費税額4,800万円超)の中には、例年では7月中に届くはずの2回分の消費税中間申告書が届かず税務署に確認された方もいるかもしれません。申告期限の延長を適用している法人については、今回8月中に3回分の消費税中間申告書が届くことになりますので、あらかじめ納税資金などに配慮する必要があります。
申告書等の「脱ハンコ」と電子署名 2021.07.19
国・地方公共団体を通じたデジタル・ガバメントの推進による行政コストの削減や感染症の感染拡大により、税務手続の負担軽減のため、税務署長等に提出する国税関係書類のうち納税者等の押印を求めているものについては、その押印義務が廃止(「脱ハンコ」)されました。(相続税等の添付書類である遺産分割協議書など、実印による押印や印鑑証明書を添付するものを除く)また、地方公共団体の長に提出する地方公共書類も同様に押印義務が廃止されています。
これにともなって、法人税確定申告書の様式については「代表者記名押印」から「代表者」へ、地方税確定申告書の様式も「代表者氏名印」から「代表者氏名」に変更され、われわれの「税理士署名押印」欄も「税理士署名」になっています。(令和3年4月1日以後に提出する税務関係書類に適用)
ただ、弊所も含め、かなりの税理士事務所は確定申告書のみならず予定申告書、中間申告書も現在はオンラインによる電子申告・納税システム「e-Tax」で申告しています。その際には署名押印に相当するものとして、電子署名を行うことになりますが、それに関して変更はありません。押印義務の廃止はあくまで書類で申告する場合に限られます。いずれにしても、この押印廃止が税金に関する手続きのさらなるオンライン化になればと思います。